十人十色

まんまですが。10人の人がいれば10人とも違います。似てるなー。はあれども全く同じはないのです。一卵性のツインズだってやっぱり違います。
人の頭。 髪の毛。を触らせてもらうって事はそこんとことても重要なんです。マニュアルでは全ては補えません。
私は基本的な技術はマニュアル教育で育ってきました。つまり <やり方> というのがありそれを徹底的に身体に覚えさせるのです。駆け出しだった為、これが出来ればスタイリストになれる!とさえ思っていたマニュアル娘だったのです。この考えは後に全く通用しないって思い知らされるのですが..
アシスタント時代。ツラい 辞めたい 逃げ出したい の時期は無限にループしてたわけで。努力しても 寝ないで練習しても合格出来ず 一生ブローの合格なんて貰えないんじゃないかと思ってました。(一番ドツボにはまりデンマンというブラシを使ってのブローは確か半年ぐらい合格貰えず。)
今思えばそりゃそーなんですよ。
<やり方>しか考えてなかったので こうやれば出来るって信じて疑わず。マニュアルからズレると<やり方>は正解なのになんで出来ないんだ。ブラシが悪いのか?!と道具のせいにする始末。
頭の丸み無視。生え癖無視。旋毛無視。カットライン無視。どうスタイリングしたら可愛く カッコよくなるのかってイメージも頭の中で描けてない。
ね。そりゃそーなんですよ。今の私から言わせれば自分で気付くまで一生そこで地獄に嵌まってなさい。って事なんです。
んでやっと半年かけてうっすら気付いてくるんです。うっすらですよ。このあとだってドツボの日々なんです。同期はどんどん先へ進んで行くってーのに。まず一生懸命やってるって自分に酔ってたふしもあったな。努力を間違った方向でしてた挙げ句 こんなに努力してんのに!ってスレてた。ダセーーー。
そこじゃないんだよ。とタイムマシンで戻れるならあの時の自分に言ってやりたい。きっとアドバイスされても広い視野で仕事が出来てないあまちゃんには伝わらず無駄足になりそうだが。
しんどい時期があったからこそ 今 お客様に触れられるわけで。私という美容師を選んでもらえ技術に対して対価をいただけてるわけで。
あの頃の自分!ありがとう! とでも申しとこう。
シャンプー。ヘアカラー。ワインディング(パーマ巻き巻き)。ブロー。カット。スタイリング。ヘアセット。
全て 頭は丸いって事が影響してくる。輪郭や首の長さも。おでこの作りや耳の位置 メガネをかけているのかだって影響あり。生え癖とか髪質とか以外でも沢山考えていかなければならんのです。
10人10通りの素材があって。100人100通りの素材。生かすも殺すも任された美容師の腕次第なんです。
そんな重大な任務を背負って仕事してます。この使命は国家を動かせるんじゃないかと思えるぐらい強い信念持ってやってます。常にヘラヘラしてるけど。日々新たな挑戦。こんな楽しい仕事ないっ!辞められんっ!
髪型次第で一喜一憂。 笑顔でお店から出て貰いたい。
<それだけ>
Flamingoではスタッフ全員で切に <それだけ> を願ってます。まだあの頃の私のように模索して苦しんでる者もいますが必ず気付きます。見守って下さい。
一人でも多くの方が笑顔に。